アトピー性皮膚炎とよく似た症状を引き起こす病名として広く知られているのが
蕁麻疹(じんましん)ですね。
ところで、
アトピーと蕁麻疹の二つの病名の違いについて、あなたは正しく理解出来ているでしょうか?
この章では間違いやすいアトピー性皮膚炎と蕁麻疹の違いについて説明していきましょう。
結論から言うと
アトピー性皮膚炎とはアレルギー由来の皮膚炎の総称の事。
蕁麻疹は同じくアレルギー性疾患ですが蚊に刺された様に盛り上がる発疹が出来る病気です。
蕁麻疹の場合、この発疹の事を膨疹(ぼうしん)と呼んでいます。
アトピー性皮膚炎も蕁麻疹も全身に出来る皮膚症状でアレルギー性疾患ですから勘違いされやすいのですが、膨疹(ぼうしん)が出来た場合、特に蕁麻疹と呼ぶと覚えておけば良いでしょう。
アトピー性皮膚炎の場合は小さな湿疹だったり帯状疱疹でもアレルギーに由来するものであれば使われる病名と言う事になります。
蕁麻疹ができるメカニズム
それではここで蕁麻疹が出来るメカニズムについて説明しましょう。
少し医学的な説明になってしまいますがお付き合い下さい。
蕁麻疹を引き起こす原因物質の事をアレルゲンと呼びます。
(これはアトピー性皮膚炎も同じですね)
このアレルゲンが皮膚に接触したり体内に取り込まれるとそれに対抗するためにIgE抗体という物質が作られます。
このIgE抗体が白血球からヒスタミンなどの物質を作り出し、それが皮膚にたまることで次第に盛り上がっていきます。これが蕁麻疹の正体です。
この時白血球の中でも特に肥満細胞からヒスタミンが作られやすい傾向があるという事が判明しています。
つまり、蕁麻疹を起こしやすい原因因子として肥満が挙げられるという事になります。
肥満細胞は痩せている人でも持っていますが、
太っている人は肥満細胞の数が多いので蕁麻疹を起こしやすいという事になります。
アレルギー体質で太っている人は注意しましょう。